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情けない僕はまた悩んでうつむいて顔を伏せている
それなのに君はこんな僕を「笑っていてよ」と慰める
「本当は僕は君のことなんて全部は知らないけど
君は僕にとって本当に大切な人なんだよ」

情けない僕はまだ悩んで周りの人を困らせる
それでも僕はまだ前を向いて生きてはいけないみたいだ

それなのに

どうしようもない僕なのに
どうしようもない僕なのに
どうしてみんな僕に話しかけてくれるんだ

どうしようもない僕なのに
どうしようもない僕なのに
どうしてみんな僕に声をかけてくれるんだ

ただそれだけなのに僕は涙した、君の言葉に僕は救われた
本当は優しくない人なんていないんだ、なのにそんな君に僕は何ができたんだ
どうしようもない僕だけど、せめてこれだけ言わせてください

「ありがとう」と


夜の闇でふと呟いた
「自分のやりたいこともわからないくせに一人で歩くだなんて」
そんな僕に君が言う
「君が何をしたって僕たちは君と笑っていたい
君がどう思っていても君は僕に必要なんだ」

雪の上の足跡のように僕の過ちはすぐには消えないけど
君達の優しさがそれを覆い隠してくれるのなら…
だから、こんな僕でも僕と出会った全ての人に
願っているんだ、「皆が幸せであるように」

そうだけど

どうしようもない僕だけど
どうしようもない僕だけど
誰かの幸せ願って走り続けた

どうしようもない僕だけど
どうしようもない僕だけど
君を笑顔にするために走り続けた、なのに


結局何もできなくて僕は君を随分と傷つけてしまった
もう覚えてない昔の僕が今の僕をしかりつける
まだ僕は話せる、まだ僕は君の顔を見れる
あふれる涙は止まらないけど、せめてこれだけでも言わせてください

「ありがとう」と

誰かの幸せを願うことが生きがいなのに
それができなくて自分を責め続けた僕は道に迷って僕は笑えなくなった
それなのにそれなのに君は僕を慰めてくれた
泣けないなんて嘘だこんなにも涙は溢れてくる

こんな僕なのに
どうしようもない僕なのに
僕なんて…
僕は…

だからこれからを歩いていく君の人生に
たとえ何があろうとも僕は君の幸せを願うよ
少しでも笑わせることができるのなら少しでも君が幸せになれるのなら
僕は一人になっても君にありったけの感謝を
どうしようもない僕だけど君のありったけの幸せを願って

「ありがとう」

そう、言いたい。


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