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スーパーギガ短小SS
みずきち、風邪を引くから服を着なさい編

「へくち」

ソファーでごろごろテレビを見てた彼女が小さくくしゃみをした。
それはいいから早く僕のひざの上からどいてくれ。

「っていうかさ」
「ん?何だーりん?」
「服着ようよ、風邪ひくから」

ヒーターがついてるから暖かいのは暖かい。
しかし、やっぱりリビングだしフローリングだし、空気は冷たい。
だからそんなタンクトップ一丁じゃあ、くしゃみも出るよ。
っていうか、下着つけてください。
僕のひざの上にのってるってことは、君が下、僕が上な訳でその、見えたりするようなことがあって、いやその、ふにってしたいようなしたくないような、いや、指をその肌に押し込(ry

「どしたの?ぼーっとして」
「へ?あ、いや、なんでもないよっ。だ、だからとにかく上着を着なさいってば」
せっかくファーつきの暖かいコートを着てきたかと思ったのに、脱いだらすごく薄着でした、何故?!
「いいもん、だーりんいると暖かいもん」
「そういう問題!?」
「だーりんは人間カイロなんだよ」

がばっと、前から胸元めがけて抱きついてくる。
思わずそれに反比例するように両手は外へ開いていく。

「むーっ!そこはぎゅっとしろっ!」
「そ、そんなこと言われても」

顔をあげると、みずきちゃんの額から飛び出した二本のぴょんと飛び出した前髪が僕の鼻にあたる。
顔はというと、ちょっとむっとしていた。
っていうか、薄着でノーブラなんだから、その…分厚いセーター着てて良かったのか悪かったのか。

「興奮した?」
「な、何が?」
「コートの下、超薄着なんだよ?」
「は、はい?」
「…むー、反応鈍いなあ、次は水着で来るべきかなぁ」

それは犯罪だからぜひやめてください。

「だから、服を着よう、って、ほらほら」
「逆にコートきたら暑苦しいもん」
「もう…じゃあほら」

着ていたセーターを脱いで無理やり着せる。

「ふぁーvvvだーりんのセーターvvv」
そこまで満面の笑みをされると、逆にこっちが照れる。
「えへーv」
「あ、あはは…」
「えへーvv」
「…」

ああ、なんでこんなかわいいんだろう。
っていうか、いい加減鈍い僕でもここまでされると我慢できない訳で。

「み、みずきちゃん!!」
「は、はい!?な、なにかなだーりん!?」

しまった、何大声を出してるんだ僕は。

「…ちょ、ちょっとだけ、さわってもいい?」

みずきちゃんの目が輝いた。
でも、すぐに目を伏せてほほを赤く染める。

「…い、いいよ。だーりんが、触りたいなら…」
「う、うん…」

ごくり、とつばを飲み込む。







ふに。








「…なんで二の腕なのよ」

へたれで本当にごめんなさい。




オワレ


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