「奴」は茶色く光る流線の疾風。残光と共に影から影へと移動する。

 「奴」は女性に恐怖の叫びを上げさせ、そしてすぐに姿を隠す。

 卑劣にも物陰に隠れ、我々が痺れを切らすのを待つ。

 しかし、我々は化学兵器によって奴らを追い詰めていく。

 そして、その姿を捉えたときこそ―

 


 スリッパの餌食だ。

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