『The sky is red, I don't understand,

past midnight I still see the land.

People are sayin' the woman is damned,

she makes you burn with a wave of her hand.

The city's a blaze, the town's on fire.

The woman's flames are reaching higher.

We were fools, we called her liar.

All I hear is "Burn!"』


――空が赤い。俺の周りには炎が広がっている。どれも皆奴のせいだ。

――あの、女の……


 あれは今日の夕方。俺は仲間といつものように酒場でだべっていた。

 そこに、見かけない女が現れた。体中を赤い布で包み、頬には紅の薄いヴェールがかかっている。

 なにやら変な奴に、仲間の一人はおちょくりにいった。

 やらなきゃいいのに、ヴェールを取っちまったんだ。

 これがヤバかった。

 そのヴェールの中にはm人の顔には見えないものがあったんだ。

 蝋のように溶けた皮膚、飛び出した目ん玉は濁りきっていて、真っ白。ちりちりにこげた髪の毛は黒味がかった赤。

 俺達はその顔に一人残らず恐怖した。ヴェールをはがした奴なんか、動けなくなっていた。

 女はと言うと、その醜い顔に怒りを充満させて、こう叫んだ。

「燃えろ!!」

 瞬間、女の手に炎が見えた。
 
 ……そして、村は炎に包まれた。

 時間がなかった―どうすることもできなかったんだ。


 どうすることも……


『You know we had no time,

 we could not even try.

 You know we had no time.』

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