「これは……」

「あの男しか事態を収拾できますまい」

「左様。早急に事に当たれ」

「御意に御座います」

「ログレスの威信にかけ、必ずや」





その連絡は、スゥイナフィヨルドに駐留していたイングヴェイ卿のもとに、「早馬」として入ってきた。


「マルムスティーン家、フレイの息子、サー・イングヴェイ。モードラッド卿が反乱を起こした。「王者」たるログレス王国は、威信を以って威武を見せ付けなくてはならない。卿には反逆者を討伐して欲しい。もちろん卿とともに向かう騎士は、卿が選んでよい。ことは急を要する。この早馬が届き次第、すぐに王都へ向かって欲しい。栄光あれ」

イングヴェイは、早馬を読むが早いか、フィヨルドを出発し、王都ガルセンヴェルクへと出立した。

夜明け前の空気を切り裂いて進めば、翌日には到着するであろう。

67−Neo Classicalへ続く――

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