朝起きて、外に出る。冷たくて、きれいな風。
広がる青い空には、まだ薄く月が浮いてる。
私は走り出す。サンダルのまま、頬をなでる風がくすぐったい。
海が見えてきた。
潮の匂いが心地いい。
砂浜に、倒れこむ。
息をつきながら、私は目をつぶった。
聞こえる……
この地球(ほし)の声……
このさざ波が、この風の音が、この鳥のさえずりが、地球の一部。
今、私も、一つになっている――