1日目――村に新しい神父が来た。聡明そうな三十台の若い神父だ。名をアルベルトというらしい。

2日目――アルベルトの歓迎パーティーが開かれた。良い奴だ。

3日目――

4日目――昨日は日記をサボってしまった。今日は書かねば。今日は、村の子供らが「森で鬼を見た!」と騒いでいた。元気なものだ。

5日目――木こりのジョンが森から戻ってこない。子供達は鬼の仕業と恐れていた。

6日目――ジョンの死体が見つかった。ひどいもので、首から下がバラバラになっていたという。

7日目――今度はフィリップとカールの兄弟が森に漁に出かけて帰ってこない。一体……

8日目――アルが、森には近づくなと警告を発した。俺もその通りだと思う。

9日目――

10日目――昨日はひどいことがあった。火事があった。頭がくらくらする。夕方アルと飲みにいってからおかしい。

11日目――変だ。考えられない。服が入らない。体が重い。ねむい。

12日目――

13日目――エリックの日記だが、兄として描く義務がある。
鬼となった奴のせいで村はほとんど全滅だ。
森の鬼は、エリックと同じくアルベルトによって作られたらしい。
私たち生き残りは、今、街道を下って奴らから逃げている。
夜が明ければ、きっと隣村に到着するはずだ。こんなことがあったということを、伝え

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